top of page

金属の詰め物、被せ物の影響とジルコニウムについて (その4)


こんにちは、市が尾駅前プラーザ歯科IT担当です。

大人気?の理事長の解説シリーズの続きです。

今回からはジルコニウムが歯科に使われるようになったときの裏話のさわりの部分を。

私はこの話を先生が海外でクリニックをされているときに、薄暗いビストロで汗をかきながらご飯を食べながら伺いました。そのときのワクワク感を今でも覚えています。皆様にもそれをご体感いただければと思います。


いままでのはこちらからどうぞ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


メタルボンドセラミックからジルコニウムの時代へ


この様な金属の影響が明らかにされつつある一方で、金属に変わる「強くて耐久性があり」「歯の色と同じで」そして何より「清潔で安全な」材料の歯科領域への応用 実用化も進んできました。

車が好きな少しご年配の方々はエンジンのターボチャージャーのレスポンスを向上しようと国内大手自動車会社が開発した『セラミックターボ』を売りにするスポーティカーが80年代に登場したのを覚えていらっしゃるかと思います。

コレにはターボの心臓部の高温に晒され強度も要求される羽根車(タービン=ターボ)」に全く新しい素材が使われました。


コンピューターによる設計でコンピューターに制御された切削機械で削り出されコンピューター制御の釜で焼いて固められるジルコニウム系の素材です。

物性で言えば溶けて固まった物なのでセラミックという範疇に入りますが、金属のフレームの上に陶器(瀬戸モノ)の陶泥を技工士さんが筆で積んで形を作りその後焼き固めた、それまでのメタルボンドセラミック(七宝焼きの技法)とは全く性能の違う新しい素材でした。


裏話を言えば、このコンピューター設計、削り出し、溶解焼結のプロセスは『技術の〇〇自動車』が。そして材料のそのもののノウハウは便器で有名な『T〇T○』が出し合って形にしたモノです。

日本ではこの技術が歯科領域に降りてきて発展実用化されました。

元はスペースシャトルにも使われた最先端の技術・素材です。

bottom of page