金属の被せ物の影響とジルコニウムについて 最終回


こんにちは!市が尾駅前プラーザIT担当です!

皆さんにご一読いただきました理事長のシリーズ、今日で最終回となります。

ジルコニアでたくさんの患者さんの治療をしてきた先生からのメタルフリー、審美的な治療をお考えの皆様へのメッセージをどうぞご一読いただければと思います。


理事長シリーズ前回までは以下のリンクからどうぞ!

金属の詰め物、被せ物の影響とジルコニウムについて その1
金属の詰め物、被せ物の影響とジルコニウムについて その2
金属の詰め物、被せ物の影響とジルコニウムについて その3
金属の詰め物、被せ物の影響とジルコニウムについて その4
金属の詰め物、被せ物の影響とジルコニウムについて その5

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当院でのジルコニウムの取り扱いと考え方


前回までメリットをお話ししておりましたが、残念ですが『ジルコニウム』は保険治療の範囲外になります。


しかしこの素晴らしい素材を金属と置き換える事を普及させていきたい、

多くの歯医者さんは古いセラミック=メタルボンドと差別化して、より高級な素材による治療としてメタルボンド(七宝焼き)よりも高額な価格設定にしているようにお見受けいたします。価格が高くなれば多くの患者さんに使ってもらいにくくなります。


当院では古いセラミック=メタルボンドは結局は金属の害は排除できない事、外を覆う陶材の強度が足りていない事、審美的にも金属を隠すために金属の表面に光を通さない層を乗せるメタルボンドは自然な歯の色調・明度を再現できない事などから自費を頂く治療に使いたくないと考え。古いセラミック=メタルボンドの価格に『ジルコニア』の価格を合わせました!ということは当院ではもうメタルボンドを選択する必要はほぼありません。


ほぼと言ったのは 35年ほど前に入れて調子良く使用していた頑丈なブリッジが金属疲労で破断して再来院された旧友の世界的登山家クライマーの35年分条件の悪くなったブリッジを再生する際、彼の使用状況も間近で見て知っていたので(笑)、どうしても彼の生涯最後の日まで調子良く持たせてやろうということで金属フレーム入りで金属部分で噛む圧力を負担する設計にしたからです。

その経緯はこちらのブログをご覧ください。(注:編集)


曲がっても破断しにくい金属と比べれば『ジルコニア』は強度を超えた力が掛かれば割れます!歯の体積、表面積などは限られています。

その体積の中でとれる厚みが強度に影響して、使える表面積の大きさが接着の強さに影響します。 

夢の素材『ジルコニア』とは言えども物理の法則には逆らえません!神様が作った自分の天然歯にはかないません!壊れることも脱落することもあります 。



よく患者さんに「コレは一生持ちますか?」と聞かれることがあります。

神様の作った御自身の天然歯を全て一生持たせる人は何パーセントいるでしょうか?

僕が答えられるのは「今 与えられたこの条件の歯で可能な限り長持ちする様に考えて、

設計し、正確に施術し、よく調整することで1日でも長く快適に使ってもらえるように努力します」ということです。まあそう簡単には壊れません。


「形あるものは壊れていく」これは神様の作った最高の歯にも、歯科医師が作る代替の作り物の歯にも同じように降りかかる真理です。

その寿命を延ばしできるだけ長く快適に使うためには、持ち主である患者さん一人一人の気遣い=大切に使う心構えや的確なメンテナンスが最も影響を与える要因です。

歯科医師は患者さんに医院に来ていただいて、お口を開いて頂いてはじめて関与することができます。

でも、今まで培った経験や知識や技術もまた、歯を長持ちさせ、お口の環境を整えて、美味しく噛んで美味しく食べる。そこから始まる健康な生活を過ごしていただくための小さからぬ力となる事を信じて日々診療しています。

最後に保険治療で入る白い歯、ハイブリッドについて


「保険診療で白い歯は入らないのか?」ということをご説明いたします。

政府、関係省庁、関係諸氏のご尽力で、世界でも類を見ない歯科治療の健康保険によるカバーはさらに拡充され、その適用範囲は広がりつつあります。

金属でない材料の使用も一部保険治療に入ってきています。

材料としては『ジルコニア』は使えず、ハイブリッドと呼ばれる材料です

ハイブリッド(混血)とは何と何の混血なのか?コレはセラミックの粒(粉)をプラスチックで固めたものです。

勘違いされている方はハイブリッドはセラミックだと思われているのですが、例えて言えば橋をかけるのにセメントの中に砂利を入れますよね。ハイブリッドの場合砂利がセラミックの粉でセメントがプラスチックです。

出来上がった橋を見て「アレは砂利で出来ているんだよ」とは言いませんよね。

ハイブリッドはセラミック系材料の粉が練り込まれたプラスチックです。


プラスチックの弱点は、たわみが大きく、削れやすい。強度が弱いため厚みを『ジルコニア』よりも厚くとらなくてはなりません。ということは、歯をその分余計に削らなくてはなりません。また『ジルコニア』では心配のない菌の増殖が表面で起こりやすいということです プラスチックは有機質で電子顕微鏡レベルでは多孔性の表面であるので菌の温床となりやすくこれによって歯周組織の炎症を起こしやすい事などが挙げられます。

このハイブリッドプラスチックの材料は力のかかりにくい前歯や小さい奥歯には保険診療で使えます。

大きな奥歯にも条件付きで使えますが強度の面で不安を感じます。

この材料を使うことで余計に大切な歯を削ったり、歯周病のリスクが『ジルコニア』と比べて大きくなることなどをふまえて選択することをお勧めいたします。

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